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2025.12.25 更新

【奥能登支援】今買える・石川、奥能登のおすすめ日本酒

宗玄酒造の店舗、背後に二重の虹がかかっている

令和6年能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県ですが、現在は少しずつ復興に向かっています。今回は、奥能登支援の一環として、特に被害が大きかった奥能登地区の酒蔵をご紹介します。どのような特徴を持つ日本酒が造られているのか、その魅力をお伝えします。ぜひ、奥能登の日本酒を手に取ってみてください。

1-1 今買える石川奥能登の日本酒

日本酒の瓶が並んでいる様子

令和7年11月現在購入可能なお酒を5つ紹介します。
宗玄酒造(珠洲市)、数馬酒造(能登町)、櫻田酒造(車多酒造協力)、松波酒造(酒蔵加越協力)、白藤酒造店(輪島市)。

1-2 震災後、自社で製造可能となった酒蔵

宗玄酒造の店舗に虹がかかっている。

宗玄酒造(珠洲市)

「宗玄」を造る珠洲市の宗玄酒造は震災発生直後の令和6年1月には現地(珠洲市)において酒造りの工程を再開し2月にはネット販売を開始しました。地震と同年9月の豪雨も乗り越えて酒造りを続けています。酒蔵見学や試飲、ネット販売は現在行っていませんが、全国の酒販店で購入することができます。

数馬酒造ホームページの写真

数馬酒造(能登町)

「竹葉」を造る能登町の数馬酒造は、酒蔵6棟のうち4棟が半壊、地盤のひび割れや建物の傾きなど深刻な損傷がありました。令和6年4月から能登町で残った2棟を活用し製造を開始。酒蔵直営店での販売や公式オンラインショップ、金沢駅や石川県内の取扱店にて購入することができます。

1-3 石川県内酒蔵の協力により販売開始となった酒蔵

櫻田酒造さんのお酒が並んでいる

櫻田酒造ー車多酒造

「大慶」を造る櫻田酒造は地震により酒蔵が全壊となりました。下敷きになった醸造酒や酒米を瓦礫の下から取り出す事からスタート。天狗舞で有名な石川県白山市の車多酒造が自社設備を提供、救い出した酒米を使い、令和6年3月に共同醸造で製造を再開しました。金沢駅での販売や金沢市内の酒屋、珠洲市内のスーパーにて購入可能することができます。

トレーラーハウスで店舗再開

松波酒造ー酒蔵加越

「大江山」を造る松波酒造も地震により酒蔵が全壊となりました。倒壊した建物から酒米と商品を取り出し、加賀ノ月で有名な石川県小松市の加越が協力。令和6年1月には酒米を加越に運び込み、共同醸造を開始しました。現在はオンラインショップにて購入可能であり、令和7年9月には能登町松波にて仮設店舗をオープンしました。

1-4 共同醸造後、自社で復旧させた酒蔵

白藤酒造店の店舗看板

白藤酒造店(輪島市)

共同醸造後、自社で復旧させた白藤酒造店(輪島市)。奥能登の「白菊」を造っている輪島市の白藤酒造店は事務所兼自宅が全壊、酒蔵も大きな被害を受けました。仮設住宅に避難しながらの復旧となりました。「能登の酒を止めるな」クラウドファンディングに参加し、石川県を飛び越えた福井県永平寺町にある吉田酒造が力強い支援を寄せてくれました。
令和6年9月には自社の蔵の修繕に着手しました。12月には和釜の炉が完成し、翌年の令和7年3月には輪島市にて酒造りを再始動しました。現在は直接取引している酒販店で購入可能です。

2 買って応援、石川、奥能登の日本酒

買って応援、石川、奥能登の日本酒

各酒蔵は震災後なんとか商品の製造販売ができていますが、震災前の製造状況にはまだ戻っていません。まだまだ復興途上の酒蔵を応援すべく、能登の日本酒を買って応援しませんか。

日本酒購入が支援になる

地震で設備や建物が損壊した酒蔵は、再建に多額の費用が必要です。日本酒の売上は、修繕費や原材料の調達、人件費などに充てられ、酒蔵の再建を支える直接的な資金源になります。また、美味しい日本酒を味わうことが、誰かの支えになる。無理なく、継続的にできる支援の形として、「買って応援」は非常に実践的で、心にも残る方法です。

3 奥能登の被災状況

酒蔵
倒壊する建物
酒蔵の内部

奥能登の被災状況

令和6年能登半島地震から約2年が経過した2025年12月現在、奥能登地域の復興は着実に進行中ですが、依然として課題も多く残されています。

トレーラーハウスで店舗再開
倒壊する家屋

復旧は時間がかかる

酒蔵が全壊となった櫻田酒造は建物の建設中であり、建設は令和8年3月の着工を目指して動いてます。同じく全壊となった松波酒造は本格的な復旧の前段階として、松波地区での販売状況を確認すべく仮設店舗をトレーラーハウスで建設しました。本格復旧には長い時間がかかります。酒蔵だけでなく様々な企業が復興に向けて動いています。

4-1 初心者にもおすすめ

初心者にもおすすめ

昔からの日本酒ファンだけでなく、これを機に初心者の方にも広く日本酒を買って応援していただきたいです。

日本酒初心者でも安心な基礎知識「日本酒度」とは?

日本酒度(にほんしゅど)は、日本酒の甘辛を示す指標の一つで、酒に含まれる糖分の量を比重で測定したものです。具体的には、水と比べてどれくらい軽いか重いかを示す数値で、以下のように解釈されます:
日本酒度がプラス(+):糖分が少なく、辛口の傾向
日本酒度がマイナス(ー):糖分が多く、甘口の傾向
例えば:+5 → 辛口  0 → 中間(甘口でも辛口でもない)  −3 → 甘口
※ただし、味の感じ方は日本酒度だけで決まるわけではなく、酸度やアミノ酸度、アルコール度数、香りなども関係します。たとえば、酸度が高いと辛口に感じやすくなることもあります。

奥能登の日本酒の日本酒度はこちら

純米石川門:+4
竹葉純米大吟醸百万石乃白40%:-2 
能登大慶純米酒:±0
大江山GO純米酒大吟醸(百万石乃白):+4
奥能登の白菊特別純米酒:+3
※上記記載の商品の日本酒度であり、同じ酒蔵でも商品によって日本酒度は大きく異なります。

4-2 初心者におすすめの味のタイプ・飲み方

初心者におすすめの味のタイプ

―3~0(甘口~中間)だと多くの初心者が「飲みやすい」「フルーティー」と感じやすい傾向にあります。
+1~+3(やや辛口)食中酒としてバランスがよく、初心者にも受け入れられやすいです。
+4以上(辛口)スッキリした味わいが好きな人には向いているが、初心者にはややシャープに感じることもあります。

初心者へのおすすめの飲み方

・日本酒のソーダ割:日本酒ハイボール、飲みやすい。
・ワイングラスで飲む:香りも立ちやすく味わいがスッキリと感じる。
・40~45℃に温めて飲む:味にふくらみが出て身体にも優しい。
以上を参考にお試しください。

5 石川、奥能登の日本酒を購入して支援しましょう

サケマルシェの様子
サケマルシェポスター
サケマルシェのイベント

石川、奥能登の日本酒を購入して支援しましょう

令和6年能登半島地震で被災した酒蔵を支えるために、石川・奥能登の日本酒を選びませんか?一杯の酒が、蔵元の再建と地域の未来につながります。買って応援することが、心の通う支援になります。
石川県では毎年10月に酒マルシェというイベントを開催してます。様々な支援の形があります。
あなたの応援が、復興の灯をともします。

※掲載されている情報は、時間の経過により実際と異なる場合があります。

記事作成者:COREZO