2024.7.12 更新
※終了しました※【石川県の復興支援】出荷できない奥能登の熟成焼酎を再び届けたい
さいはて 奇蹟の一滴 ” 能登が誇る40年熟成の焼酎はこれまで三度の地震に襲われ、今最大の危機に直面しています。長年伝え続けてきた能登の酒を再び届けるために一つのクラウドファンディングが動き出しました。
1.奥能登の「熟成焼酎」について
石川県珠洲市の特産品には「熟成焼酎」があります。
熟成焼酎はビタミンの研究者であった藤野浩平さんが「珠洲の特産品として焼酎をつくりたい」と既存の焼酎製法にとらわれず寒暖差の激しい北陸の気候に適した独自手法で生み出した焼酎です。
大きな特徴は2つあります。
その一つが温暖な地域ではできない技法、「もろみの長期熟成」です。
日本酒造りで有名な能登杜氏の技法を用い、もろみの醗酵に通常の何倍もの時間をかけ複雑な味わいを生み出します。
もう一つが蒸留した原酒の「長期熟成」です。
焼酎は蒸留後すぐの出荷が一般的でしたが、蒸留酒である焼酎もウィスキー同様に寝かせれば寝かせるほど角が取れ、複雑な旨味のお酒になります。「熟成するまでは出荷しない」という藤野さんの信念は今も受け継がれています。
2.創業者の教えを守り、地域に親しまれる能登焼酎
藤野浩平さんが創業者として興した企業が「日本醗酵化成株式会社」です。
社名は醤油作り、醗酵の研究、ビタミンの開発、家畜の飼料、海洋研究所、製氷などいろいろな事業を行っていた総称として名づけられました。
現在では焼酎の製造のみを行っています。県内で唯一の焼酎専門メーカーとして創業者の教えを忠実に守り、「虎の涙」や「ちょんがりぶし」といった地元に親しまれている熟成焼酎を造り続けています。
会社の危機や度重なる災害にも耐えた焼酎は、長いもので40年を超え熟成したものもあります。「苦難を乗り越えて残ったこの焼酎は”奇蹟の一滴”と呼べるほどの特別な存在であり、会社の財産です。」 と会社代表の藤野浩史さんは話します。
3.地震で止まってしまった時間と蒸留所
令和6年1月1日、大きな地震が能登を襲い、珠洲市にある「日本醗酵化成株式会社」も大きな被害を受けました。
作業場にかけてあった時計は地震発生の時間で止まり、財産である熟成焼酎の入ったタンクは傾き、瓶を洗う機械は破損しました。
建物、設備、敷地に大きなダメージを受けた蒸留所では仕込みはおろか、タンクに入った焼酎を瓶詰めすることもできない状態がまだ続いています。
4.再び動き出すためのクラウドファンディング
地震前に瓶詰していた商品在庫も残り少なくなり、「在庫がなくなった後、次の商品をいつ瓶詰めできるか見当もつかない」と藤野さんは肩を落とします。
それでも、タンクに残っている熟成焼酎を再び商品化し、多くの人に届けたいとの想いから、タンクの立て直しや設備の復旧を進めて行きたいと考えています。
傾いたタンク立て直しのためには多大な労力と多額の費用が必要なため、クラウドファンディングで支援を募っています。クラウドファンディングには今回の地震で割れずに残った12年〜40年の焼酎がリターンとして提供されています。
奥能登の焼酎を味わうとともに、復興の支援を応援しませんか。
基本情報
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営業時間
9:00~17:00(地震の影響により短縮になる場合があります。)
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定休日
不定休(地震の影響により)
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お問い合わせ先
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公式サイト ※外部サイトに遷移します
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住所
石川県珠洲市野々江町ア部58
※掲載されている情報は、時間の経過により実際と異なる場合があります。
記事作成者:COREZO